第14回 『慢性頭痛』

 頭痛にはくも膜下出血や脳浮腫などの病気に伴う二次性頭痛と、脳の病気がない慢性一次性頭痛とがあります。この慢性一次性頭痛には片頭痛、緊張型頭痛などがあり、最近患者数が増えています。

緊張型頭痛

 緊張型頭痛は頭部の両側に締め付けるような重い痛みを長期間感じます。片頭痛と違って非拍動性で、吐気や感覚過敏症は伴いません。
 発症機序は頭の外側や首、肩の筋肉が緊張するためです。一定の姿勢で作業を続ける、乗り物で窮屈な状態を長時間続けるなど筋肉が硬直することが原因です。また心理的社会的ストレス、不安、うつ状態も増悪因子となります。
 予防法として長時間仕事を続ける場合には背伸びやストレッチングをして筋肉の緊張をほぐしましょう。治療薬は補助的に消炎鎮痛剤、筋弛緩薬、抗うつ薬などが用いられます。

片頭痛

 片頭痛はずきんずきんする拍動性の発作性頭痛です。頭部の片側に起こり、一度起こると数時間から数日間続きます。症状は運動やストレスによって増強します。光、音やにおいに過敏になったり、吐気を伴うことがあります。発作の前兆として視覚障害がみられることがあり、きらきらする星や稲妻のようなギザギザが特徴的ですが、その他にも脱力、感覚障害、言語障害などがみられることもあります。
 発症機序は外部からの刺激によって、脳血管周囲の神経に炎症が起こり、血管が拡張するためと考えられています。
 発作時には患部を冷やし、静かな暗い部屋で休みましょう。治療薬は軽症例には消炎鎮痛剤、中等症以上ではトリプタン系薬剤が使用されます。

混合型頭痛

 片頭痛、緊張型頭痛の両方の特徴を併せ持つタイプです。

群発頭痛

 群発頭痛は頻度は低いですが、若い男性に多くみられます。群発期にはじっとしていられないような激烈な痛みがほとんど毎日みられます。片頭痛のような拍動性ではなく、持続性で眼球をえぐられるような痛みが夜間に起こります。
 発作時には酸素吸入、トリプタン系薬剤注射などが行われます。

 日本で成人の有病率は緊張型頭痛が20%前後、片頭痛が10%前後です。最近片頭痛と混合型頭痛の患者数が増えていますが、医療機関で診療を受けている患者さんは少ないようです。頭痛には脳腫瘍などの重篤な病気に合併したものもあるため、今までにない激しい頭痛の場合は脳外科などで診察を受けるようにしましょう。

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