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乳がんの早期発見

 平成15年10月3日、東京タワーがピンク色にライトアップされたのをみなさんはご存じでしたか?ある化粧品メーカーが、乳ガン早期発見の啓蒙運動として、世界50カ国以上の有名な建造物や名所を同時期にピンク色にライトアップするというキャンペーンでした。
 乳ガンは、胃ガン、大腸ガン、肺ガンに次ぐ女性の死亡原因の第4位で、今後ますます増加が予想されています。最近乳ガン検診による見落としが社会問題化してきたことから、厚生労働省は視触診だけの乳ガン検診の見直しを始めました。
 では検診をしてもらいたい時は何科にかかったら良いでしょうか?答えは外科で、専門的には乳腺外科です。ここ数年来札幌市内にも乳腺外科や乳腺外来を標榜にした病院が増えています。

検診内容

 医療機関では以下のような内容の検診を行います。
  1. 問診

  2. 視触診
  3.  乳房の形や皮膚、乳頭、乳輪の異常や乳房内のしこりの有無をチエックします。

  4. 乳房エコー(超音波)検査
  5.  超音波を当て、組織からの反射を画像にして病巣を診断する検査です。痛みはありません。

  6. マンモグラフィ(乳房エックス線撮影)検査
  7.  乳房専用のレントゲン検査です。乳房を上下、左右の二方向から透明な平板の器具ではさんで撮影します。


乳ガンのリスクファクター

 以下の項目にあてはまる人はハイリスク群です。乳ガン検診をお勧めします。
  1. 30歳以上で妊娠、出産、授乳経験がない。
  2. 母親あるいは姉妹に、乳ガンになった人がいる。
  3. 初潮が早かった。
  4. 閉経が遅かった。
  5. 太っている。
  6. 喫煙している。
  7. ピルを飲んでいるか、ホルモン療法を受けている。


自己検診の方法

 乳ガンは簡単な自己検診で自ら発見することができる唯一のガンです。月に一度は自己検診を習慣づけましょう。自己検診の時期は月経開始から7-10日目が最適です。入浴中にするのが効果的です。石鹸を手につけ、すべりをよくして行いましょう。
  1. 鏡に映して見てチェック
  2.  両手を後頭部につけ、乳房にへこみやひきつれ、ただれがないかチェックします。

  3. 触ってチェック
  4.  片手を上げ、同じ側の乳房を逆側の手ですべらせるようになでます。主に指のはらを使い、わきの下までチェックします。

  5. 乳頭をしぼってチェック
  6.  乳頭部を軽くつまみ、しぼって異常分泌物がでないかチェックします。


 女性にとってデリケートな場所ですので、気になる事があってもなかなか相談できなかったり、悩んでいる方がいるのではないでしょうか。この機会に乳ガン検診を受けたり、自己検診を試してみてはいかがでしょうか。