ウイルスを撃退!うがいと手洗い
長い冬がやってきました。かぜをひいて来院する方が増える季節です。冬にかぜをひきやすい理由は、かぜやインフルエンザのウイルスが低温と低湿度の環境で増殖、感染力を強めるためです。また外は寒く室内は暖房で乾燥しているため、気道表面にある粘膜の線毛の働きが低下し、ウイルスを排除しにくくなるためです。ウイルスの侵入ルート
ウイルス感染のルートには、くしゃみやせきからウイルスが侵入する飛沫感染と、ウイルスがついた物を触った手で口や鼻、目をさわることで体内に侵入する接触感染があります。ウイルス感染を予防するための基本であるうがいと手洗いをもう一度確認しておきましょう。
正しいうがいの仕方
うがいには口の中の食べかすや雑菌を取り除き、虫歯や口臭を予防したり、口やのどの粘膜をきたえ抵抗力を強化し、ウイルス感染を予防する効果もあります。- 水を口に含み、中をぐちゅぐちゅと洗浄する。
- 上を向きのどの奥まで水が届くようにガラガラと行う。
以上10秒間を5回行います。
イソジンガーグルやお茶を使うと、さらに強い殺菌効果が期待できます。イソジンガーグルなどヨード系の消毒薬は、病院の手術でも使用され高い殺菌力を持ちます。また緑茶に含まれるポリフェノールは、インフルエンザウイルス感染を予防します。
正しい手洗いの仕方
人体の中で最もウイルスや雑菌が付きやすいのが手です。手洗いは接触感染を防ぐ第一歩です。- 手首まで洗えるように袖をまくり、時計をはずします。
- 手全体をぬらし、石鹸をまんべんなくつけます。
- 手の平と甲をよくこすります。
- 手首は反対の手で握り、回転させながら洗います。
- 親指は物をつまむ指なので念入り洗います。
- 左右の手を組むようにして、指の間をよく洗います。
- 指先で手のひらを軽くひっかくようにして爪のすきまを洗います。
- 洗い終えたら石鹸をよく洗い流します。
以上を3分を目安に行います。水気を残すとウイルスが付着しやすいので、清潔なタオルでしっかりと水気を拭きましょう。
その他の注意点として、室内の温度を保ち、湿度を55%前後に調整する。睡眠時には首周りを暖かくする。納豆、のり、牡蛎貝類、レバー、鰯など亜鉛を多く含む食品やビタミンを十分に摂取するよう心がけましょう。
万が一、高熱や関節痛、全身倦怠感が出現したら早めに受診して治療を受けましょう。以上の予防法を励行してこの冬を乗り切りましょう!