スタッフブログ

快適な睡眠

 人間にとって睡眠は健康を維持する上でとても大切なことです。しかし最近の社会は、24時間型の眠らない社会へと変化しています。交代制の勤務で夜間に働いたり仕事が長引いたりで、夜に決まった睡眠時間をとるのが難しくなっています。新幹線の運転手が居眠り運転をし、睡眠時無呼吸症候群という病気がクローズアップされたことは記憶に新しいことと思います。今日は快適な睡眠について考えてみましょう。

睡眠とは


 睡眠には大脳を休ませたり、内分泌、自律神経の活動を調整する働きがあります。睡眠不足になるととたんに頭がぼーっとしたり、いらいらするなどの経験はどなたにもあると思います。
 寝付きが悪い状態を入眠障害といいます。これはあらゆる年代にみられます。夜中に何度も目が覚めて眠れない状態を中途覚醒といいます。これは中高年に多くみられます。

眠りのゴールデンタイム


 睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の2つの状態があります。レム睡眠では眼球が速く動いていて、眠りの浅い状態です。このときに夢をみているといわれています。一方ノンレム睡眠にはレム睡眠のような浅い眠りから深い眠りまで4段階あります。睡眠深度は深くなったり浅くなったりをくり返し、7−8時間の睡眠中に90分の周期で4−5回のレム睡眠が出現します。
 一夜の睡眠では前半(深夜)に深いノンレム睡眠が多くみられます。この時間帯に脳下垂体から成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンには核酸やタンパク質の合成を促進し、脂肪の分解を促進する作用があります。夜11-12時に就寝すると、深夜1−2時がこの時間帯で、眠りのゴールデンタイムとなります。美容や健康のため、この時間帯にぐっすり眠れるようにすると良いでしょう。睡眠の後半(早朝)ではレム睡眠の持続時間が長くなる傾向があります。

理想的な睡眠時間


 一般に7-8時間といわれていますが、個人差があるので自分に適した睡眠時間をみつけましょう。目安として、
1)朝すっきり目覚められる
2)日中快適に活動できる
の2点を満たしていれば適切な睡眠と考えられます。アメリカのがんセンターの調査では、睡眠時間が6.5時間〜7.5時間の人がもっとも長生きすると報告されています。

眠りを妨げるもの


 コーヒー、紅茶などに含まれるカフェイン、たばこに含まれるニコチンには覚醒作用があります。眠る前には避けましょう。食事は就寝3時間前には終わっていたいものです。胃が活発に動いていると良眠できません。入浴は就寝直前は避けましょう。

快適な睡眠をとるために
1)ぬるめの39〜40℃のお風呂に入りましょう。就寝30分〜60分
  前に入るといいでしょう。
2)朝は一定の時刻に起きましょう。
3)軽い運動をしましょう。 
4)インテリアや照明を工夫しましょう。
5)パジャマ、枕、寝具を調整しましょう。
6)リラックスできる音楽も効果があります。
7)アロマセラピー、ハーブティー(ラベンダー、カモミール)なども試
  してみましょう
8)どうしても眠れないときには、医療機関で相談して睡眠薬を上手に使
  いましょう。

 自分に合った方法を探し、快適に眠れるようになれば毎日の生活の質の向上にも役立つでしょう。